KYRGYZSTAN キルギス


第4位作品


 子供達のために私ができること

ビシケク人文大学 4年生
ザドゥベンコ・アントン


 「子供は私達の未来だ」とよく言われています。子供の問題について経済の方から考えると、まず教育条件をよくしなければならないと思います。例えば、豊かに暮らす家族の子供はとてもいい教養を身につけることができるだけでなく、両親は家庭教師を雇うこともできます。キルギスタンに経済問題があります。その一つの理由は人の教育水準の差だと思います。もちろん、国立学校はありますが、財政が良くないのでその数は減らされていく一方です。

 昔、村と都市との教育の差はあまり出ていませんでしたが、最近、とくに村では教師の給料が大変低くなって経験のある教師が退職してしまって、専門と関係ない仕事や兼業をする人が多くなりました。ですから、あまり知識のない人が先生として働いています。

 去年、私の同級生のヌリスさんはボランティアをしていました。そのボランティアの組織は様々な会社と一般の人からお金をもらって、ホームレスの子供とあまり健康ではない子供を助けています。

 その時、私達は三年生になって授業が増えていました。それでも、ヌリスさんはその仕事をし続けました。私は専門と関係がない仕事をするよりも勉強をしたほうがいいと考えていたので、彼のことを変な人だと思っていました。

 ある日、ヌリスさんは重そうな荷物を大学に持って来ました。授業が終わったあと私達の所に来て、

 「荷物が多いから手伝ってくれ」

と頼みました。

荷物を運ぶのを手伝いながら、バスの中で、

 「どこへ行くんだ」

と私たちは聞いてみました。

 「何も説明しないよ。自分の目で見たら分かるだろう」

とヌリスさんは答えました。

 目が悪い子供のための学校へ行っていたことが分かりました。その学校の生徒が作文を書いて一位になったので、ヌリスさんは賞品を運んでいたのです。作文は「世界と平和」というテーマでした。ビシケクには他にも学校や専門学校もありますが、優勝しませんでした。普通の人々は平和という言葉を深く考えないからです。

 子供達が賞品をもらった時、目がキラキラして本当に喜んでいるようでした。実は特別な賞品ではなかったのですが、心のこもったものだったのでとても幸せそうでした。私達も気持ちが良くなり、家に帰った後、まるで疲れを感じないかのように勉強をしたり家事を手伝ったりしました。

 以前は、子供は時間があったらクラブに行き、スポーツやチェスや学校科目などの好きなことをやりましたが、今はそのようなクラブがなくなってしまって若者の興味も変わってしまいました。最近、暇な時間があると若者はアルコールを飲むほうがいいと思い始めて、ディスコやバーなどに行きます。このような生活はお金がかかります。そして、強盗する人が多くなってしまいました。政府はこのような状態を管理するために法律を作るよりも先に、子供の教育システムを改正した方がいいと思います。

 ある家族は生活水準が低くて子供に教育を受けさせることができません。私達の将来は私達にかかっています。人は怠け者でなければ自分の目的を達することができると思います。それですべての子供が教育を受けられるようにきかいをあたえなければなりません。それだけでなく、親が子供のために時間をさかなければ、子供はよく育たないと思います。子供はスポンジのように良いことも悪いことも吸い込みます。それで子供を正しく教育すれば良い大人になると思います。




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